人間風車

1999/07/06(火)
【暗号は遺伝子にのせて】

世の中、ちゅーか、科学の先っぽってのは、
ホントにSFちっくなんですねぇ。

暗号といえば、「黄金虫」、
「スパイ手帳」というと年がばれてしまいそうですけど、
なんだか未だに最終完成型をみない、
というか日々進歩し続けてる技術みたいですね。

最近、あることを考えていて
(もちろんゲーム系のことなんですが)、
暗号について勉強を始めたんですが、
このあいだ、
すっげーSFちっくな暗号法が
朝日新聞に載っていました。


 「DNAマイクロドット法」。


塩基の配列と文字列を対応させるっていう考え方自体は、
そんなにスルドイというほどのもんでもないですが、
もう実用レベルだってのは驚きました。


人間の遺伝子は、約30億個の塩基から構成されていて、
一つの細胞の遺伝子をまっすぐ伸ばすと2mにもなって、
そんでもって、1人の人間の全細胞の遺伝子をつなぐと、
冥王星までの距離になるらしいという、
全然距離感のつかめない例えがあるくらい、
もう、ともかく、多いんです。

こういう計算もあります。

塩基の種類は4種類ですから、
3個の塩基の配列は、6ビットあるわけです。
全遺伝子を暗号に使うとすれば、
2の20億乗ビットだけの情報がのっけられるわけです
(計算過程省略)。
これがどのくらいの数かしりませんが、
多いと思います。

(解凍できても、
一生の間では読み切れない量の文章になるでしょう)


もちろん、そんなに長い塩基配列は必要ないんですが、
たとえば、100個の塩基からできた「暗号」を
全遺伝子中に差し込んだらどうなるか。

図書館いっぱいの本の中から、
暗号「らしい」1ページを探すみたいなことになります。
これは、探す側には分が悪いでしょう

(もちろん、正規の受取人には、
どの部分に割り込んでいるかわかる
マーカーのようなもの
(プレイマーと呼ばれるDNA断片)が、渡されます。)


昨今のDNA鑑定からわかるように、遺伝子なんて、
ほんの汁1滴でいいわけです。
ダイレクトメールの「しみ」として送れてしまうわけです。
誰がキャッチするかわかったもんじゃない
電波より安全という見方もできるでしょう。


発案者は、ノルマンディー上陸作戦のときの暗号を、
この方法で暗号化して、実際に(文字として)
タイプされた手紙の文字部分にしみこませて送って、
解読に成功したみたいです。


いやぁ、SFちっくだなぁ。


手紙のシミなんかじゃなくって、
直接運び屋の体細胞に入れちゃうとかできるとね、
もう「サイバーパンク」の世界ですね。

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