人間風車

2001/09/18(火)
【物忘れがいい】

ぼくは物忘れがいい。
物覚えが悪いのではなく、
物忘れがいい、というようにしている。
物忘れがいいと、仕事やデートやあらゆる日常で、
やっかいなことが多い。
言っていること(方針)がコロコロ変わると言われるし、
「都合が悪いから忘れた振りをしているんでしょ」
と疑われるし、
たまに、身体的なハンディーとして、
気の毒がられることもある。
しかし、
どう言われるのも迷惑というか馬耳東風なのだ。
物忘れがいいことは、ぼくらの仕事上、
とっても大切な資質なのだと思っているからだ。
最近、脳の研究で
「ワーキングエリア」と言われる場所(脳)の
働きが注目を浴びている。
このエリアは、いってみれば、
何にでも使ってイイ机、
何を書いてもいいメモ帳みたいなもので、
考えや判断のネタをここに一時的に置いて、
並び替えたり、比べたり、加工したりする場所です。
で、そういう作業が終わると、
さっと片付けをして、
次のしごとのために、その場を空けます。
物忘れの悪い人は、
この後かたづけができない人ともいえるのです。
いつまでも、
終わった懸案が机やメモを占領していているので、
新しいネタを持ち込めない、
次の問題にスムーズに移れない、
という問題が起こります。
これに対して、物忘れのいい人は、
いつもワーキングエリアに余裕があるので、
いろいろなところからネタをひっぱってきたり、
並行的にいろいろな懸案を処理できたりするわけです。
すぐれたアイデアマンは、
ワーキングエリアの使い方がうまいと言われています。
つまり、物忘れがいいのです。
だから、ぼくらの仕事的には、
物忘れがイイというのは、いいことなのだ。
ぼくは常に自分に
「お前は人格者である必要などないのだよ」
と言い聞かせていますから、
日常的には困った人でもいいんです。
と開き直ることにしています。
もっとも、必ずしも、
物忘れがイイことがイコール、
クリエイティブの能力が
高いってわけじゃないでしょうから、
開き直ってていいのかという話もありますが。

« ケンカ | | 見る目 »