人間風車

2002/04/30(火)
【自分は少し損をし、相手は少し得をする】

"食べたものぐぁあ~、あなたにぬぁあるぅ~ "
矢野顕子のyou are what you eatの一節。
矢野顕子の新作「reverb」は今一番のお気に入り。
あんなベテランなのに、
まだ変化(進化)しているんだもんなぁ、すごいなぁ。
普通なら「私、これでやらしてもらってますから」って
伝統芸に落ち込みそうなお年なのに。
すばらしい。
ほんと、食べたものだけした自分のものにならんよねぇ。
しかも、
"出したものぐぁあ~、作品にぬぁあるぅ~ "
だから、
食べもしないで出してばかりいると、枯れちゃあうぅ~よねぇ。
気をつけないと。

自分自身が移動することができないので、
なんとか種を遠くに飛ばしたい植物が考えた方法が、
動物に手伝ってもらう方法。
ただ、動物だってタダじゃ運んでくれないので、
彼ら用にご褒美というか、お礼を用意している。
そのために、植物は、
種の周りの甘い果実をつけたり、
必要以上にたくさん種をつけたりする
(食べ残し分が成長できればいいという計算)。
もし、植物が自分が一切の「損」を出さないで、
広い範囲に種をまこうとしたらどうなるだろう。
結局、飛べるようにするとかすると、製造コストが高かったり、
成功率が下がったりして、うまくいかなかったんじゃないだろうか。
捨ててこそわたる瀬もあれ、ってのはちと意味が違うけど、
自分は少し損をし、相手は少し得をする。
そして、最終的には自分が大きな得をする。
とくに動けない(販管費がない)とかのハンディーがある場合は、
有効だと思う。
こうした植物の戦略が「ゲーム理論」の
必勝パターンと似ているというのは、単なる偶然なんだろうか。
そういやぁ、リナックスに代表されるシェアウェアの考え方も近いなぁ。
コンシューマゲームの制作~販売は、
できるだけ「損」をしないよう、しないように考えられている。
制作は秘密裏にされ、ROMにはコピープロテクトをかけ、
デモバージョンもお情け程度にしか流通させていない。
ある遊びの部分なり、
情報なりを無償で配ってユーザーにユーザー拡大を頼みましょうよ、
って話はなかなかわかってもらえないんですよねぇ。
ちょっとの損をケチって、大きな損しててどうすんのよ、
とか思うんですけどね。
ちょっと植物1億年の知恵を拝借した方がいいかよとか思われ。

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