人間風車

2002/08/19(月)
【ピンとこない】

今進んでいるプロジェクトで、
ようやくキャラがテストステージを歩き出した。
んで、こまったことが発生。
トップが「どうもピンとこないんですよね」というのだ。
どこがってことじゃなく(どこがってわからなく、か)、
なんかピンとこないということらしい。
こうした批評は困る。
このデザインがイマイチとか、この大きさがまずいんじゃないかとか、
この色がとか、この広さや数がとか、
そういう具体的な指摘なら、受け入れるにしても反論するにしても
論点がはっきりしているのでやりやすい。
ところが、漠然とした不満となると、
それが何なのか、全方位的に検証しなくてはいけなくなる。
しかも、こっちはいいと思ってやっているので、
どっちの方向をどう直していいのか、あるいは議論していっていいのか、
さっぱり検討がつかない。
あらゆる点を見直すという、とんでもない作業になってしまう。
だから困ってしまうのだ。
ただ、こうした感想は真摯に受け止めないといけない。
この形が、この動きが、この色が、といった具体的な不満より、
漠然とピンとこないということのほうが、
はるかに核心的な問題だからだ。
こうした核心の問題について、
私たちは言葉でうまく説明できないということがよくある。
例えば、「わたしのどこが好きなの?」
なんていう質問に困った男性は少なくないと思う。
好きか、嫌いか、それはすぐに自覚できる。
ただ、どこがとか、どのようにとかになるとこれは難しい。
結局、常識的な、
あるいは彼女が喜びそうなポイントをあげることになるのだけど、
実のところ、
そんなに明確なポイントとしては認識していないのだ。
心の中心に浮かんでくる印象や感情は、きっと総合的なものなんだろう、
だから、ピンポイントの言葉としては表現できないのだろう。
だからといって、それはいい加減であるということにはならない。
むしろ、本質的であるといえる。
だから、「なんとなくピンとこない」というのは、
マジにヤバイ問題なのだ。
それにしても、こういう経験は初めてだ。
今までいくつかゲームやCGを作ってきたけど、
ムードやトーンについて、
納得してもらえなかったのはこれが始めての経験なのだ。
(っていうか、それだけは自信があったのに、、、)
ゲームとしてのツメについて、指摘されたりすることはあるけど、
最初の「つかみ」でNGっていうのは、これが始めての経験。
う~ん、ちょっとショックだったりする。
そんなことは重なるもので、
「テロメアの帽子」について、↓のようなコメントに遭遇。
つまらないとか、わからないとか、
稚拙とか失望したとかそういう批判はいただいたことがあるけど、
あからさまに嫌悪をぶつけられたことはなかったので、
これまた、ちょっとへこんだ。
なんかねぇ、、、ま、いいんだけど。(苦笑)
そんなわけで、暗闇の中、とりあえず前に進むしかないという毎日。
ちゃんと、出口に向かってますように、、、

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