人間風車

2002/11/07(木)
【作法の違い】

「ハーボット」の作者である遠藤さんや
日頃おつきあいさせてもらっているCE社の中嶋さん、
それに次の次のプロジェクトを画策しているメンバーらをお招きして、
夕食&「最近のネットワークゲームはどうよ?」的なお話会を催す。
話題がつきず、7時半に始まったにも関わらず、
結局朝の5時半までお引き留めしてしまうことになった。
お疲れさまでした>all
ネットワークを使った遊びのおもしろいとこ、
むつかしいとこなどいっぱい教えていただいた。
よ~くわかったのは、
自分たちがいかにネットワークを使った遊びについて
無知であるかってことで、
ネットワークを使った遊びの広さと
ネットワークゲームの広さが全然スケールが違うこと、
ネットワークゲームを作るときの作法と
コンシューマゲームを作るときの作法が全く違うこと、
インターネットを利用した遊びがいかに
(直接的には)お金になりにくいか。
などなど、興味深い話をいっぱい伺った。
(ああ、こういう話を5月あたりに聞いておくべきだった!)
コンシューマゲームは、
作ってプレスされてしまえば、仕事は完了する。
店頭に並んでしまえば、いかに後悔しようが取り返しがつかない。
ゆえに、完璧なレベルまで作り上げる。
実際、コンシューマゲームの場合、
1ヶ月以上のテストプレイ期間を設けて、手直しを繰り返す。
それに対して、ネットワークゲームの場合は、
発売後も「運営」という仕事が残る。
発売後、1年間はそれにつきあわなくてはらなない。
一般に、ネットワークゲームの場合、
月々××円という月額課金で「買って」もらうことになる。
だから、少しでも長い時間遊んでもらうことが、大切になる。
1万本×1年のほうが、10万本×1ヶ月より実入りがいいのだ。
そのために、新しいサービスをどんどん加えていくなどして、
飽きられないようにしなくてはいけない。
こうした期間がだいたい1年続くモノらしい。
遊び手は飽きないだろうけど、
作り手が飽きてしまうのでは?と思ったが、
そういうものでもないらしい。
なぜならば、ユーザーの要望を聞きながら、
コミュニケーションをとりながら、
ソフトを改善していくのは、麻薬のように楽しいことらしいのだ。
だから逆に言うと、事前に作り込んでしまっても意味がないことになる。
むしろ、発売後の改善がしやすい
システムにしておくとかいった方が大切な要因のようだ。
そのあたりの考え方が、コンシューマゲームと全然違う。
音楽に例えれば、コンシューマゲームはスタジオ録音、
ネットワークゲームがライブのようなものだ。
料理に例えれば、コンシューマゲームは会席料理、
ネットワークゲームは鍋料理のようなものだ。
ムームーが今のっぴきならない状態にあるのは、
身内の不幸や怪我のせいもあるけど、
コンシューマゲームの作法をそのまま、
ネットワークゲームに持ち込もうとした無知によるものであることが、
今日よくわかった。
コンシューマゲームの「作り込む」という職人的作法は、
ネットワークゲームには向かない、というか無意味であったのだ。
(今更、軌道修正のしようもないので、
このまま力ずくで作り上げていくしかないのだけど)
ただ、理屈でわかっているだけで、
まだネットワークゲームの「客との対話の中で作る」
ってのを身体が覚えたわけではない。
きっと、これから1年をかけて
そのアタリを体感していくことになるのだろう。
どんな感じなのだろうかとワクワクもするが、
正直、これから1年かぁと暗澹たる気持ちにもなる。

疲れたけど有意義な一日だった。

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