人間風車

2006/02/22(水)
【ヤバイのはむしろ出版界?】

またしてもN社のカンファレンスに関して。
こういうことばっかり書いていると、
必ず、
「お前はS派なのか、N派なのか」
と半分批判を込めて質問をされるが、
ずっといっているように、
「おれはSN派だ」(笑)
つまりハードを出している派であり、
サードパーティー派ではない。
ということだ。
偉そうに聞こえるかもしれないけど、
単純に、今のご時世、
SNさんくらいしか話を聞いてもらえないだろう
っていう想定とうか立場というか芸風っていうことだ。

そんなことよりも、
このカンファレンスの中で「電子化」という言葉が出てくる。
書籍などをDS用に電子化するという意味だ。
「電子化」自体、死語に近いくらい古くからあるコンセプトで、
過去、さまざまなハードやソフトが売り出されてきた。
ただし、過去の履歴を見てみると、
そういい結果を出しているとは言えない。
理由はいっぱいあるんだろうけど、
・メモリ容量やCPUのスペックなどハードの力不足
・それ専用のハードを必要としていた
・そもそも電子化すべき素材があまりなかった(?)
あたりだろうか。
つまり、コンセプト自体の問題ではなく、
時期尚早だったということだったのかもしれない。
例えば、
『大人の脳トレ』がミリオンになるためには、
・書籍の世界でそういうネタが受け入れられたということ。
・タッチペンという敷居の低いUIであること。
・他にたくさんのソフトが用意されたハードであること。
・文字入力や音声入力などの機能があること。
・本一冊分の情報やアニメーションが入ってしまうこと。
・ちょっと高い本、くらいの値段になったこと。
・本なみの携帯性があること。
・本なみの立ち読み(体験)ができるようになったこと。
・従来のゲームばかりじゃダメなんじゃないかという危機感
そのどの要因も欠けてはいけなかったんじゃないだろうか。
逆に言えば、
そういう環境が整ってしまったので、
書籍世界全体が射程距離に入ったことになるんじゃないかな。

ぼく個人は古い人間なので、
本という物質がもっているインクのニオイや紙の手触り、
重さ、ページを開いたり、本を閉じたりする感覚が
とっても好きなので、
「電子化」ですぐに飛びつくと言うことはないけど、
そうした物質性よりも情報を重視する人にとってみれば、
・劣化しない
・アニメーションや音が入っている
・検索やリンク機能がある
・インターラクティブだってあり
などなどは、
本という物に付加価値が
ついたものに感じられるんじゃないだろうか。
本は今でもオールカラーっていうことだけですら、
かなり大変なわけだ。
むろん、
全てのジャンルが電子化に向いている訳じゃないだろうし、
多くの人はモノとしての本を愛しているだろうし、
本屋での立ち読み楽しいはずだが、
「だから安泰」というには説得力のない反論と言える気がする。

てなことで、
S社危機っていうよりは、
むしろ出版界(カテゴリーが一段上)が危機なんじゃないかな。
(危機というのは少し大げさすぎるけど)
と思った次第。

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