人間風車

2006/05/12(金)
【「ふと入る」と「わざわざ行く」】

ご近所の本屋が人気だったのか、少し先のビルに移転して
大きなフロアーを持つ書店
(もー、「本屋」って感じじゃない)になった。
蔵書も増えたし、広くなったので閲覧しやすくなった。
ただ、たぶん、
あまりフロア単価は上がっていないんじゃなかなと思う。
以前の小さな本屋は雑居ビルの一階。
新しい書店は大型スーパーの三階。
以前は通りを歩いているとき、ふと入ることができたのだが、
本を買う人とスーパーに行く人は、
必ずしも同じ客層じゃないだろうから、
今度はわざわざ行かなくてはならない。
一階と三階、しかも距離はそう離れていないとなれば、
物理的な「差」というものはほとんどないに等しいが、
「ふと入る」と「わざわざ行く」の
精神的な負担のレベルはかなり大きい。
今の時代、
本屋っていうのはわざわざ行くところなのか
という問題もある。
わざわざ行く本屋というのは紀伊国屋など、
しっかりした蔵書があるところであり、
わざわざ行くというのは、この手の本を探しているとかいった
かなりはっきりした目的意識があるときだけだ。
そういう機会は今の時代、かなり薄いんじゃないだろうか。
街の本屋への期待というものは、
そういうものとはちょっと違う気がする。
暇つぶしで、なんとなく、ふらっと立ち寄り、
つい、うっかり、気がついたら本を買っていた。
というようなことが多いんじゃないだろうか。
それが街の本屋の良さである気がする。

と考えると、
ゲームショップ、あるいは家電量販店でしか
売っていないゲームってのはどうよ。
という話にもつながってくる。
携帯ゲーム機が、ゲームの閾を低くしてくれたのに、
相変わらず、
わざわざ行く場所にしか売っていない。
これはもったいない気がする。

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