人間風車

2006/09/28(木)
【プロ受難】

その道に詳しい人が
その道をよく理解しているとは限らない。
この間、
NHKの特番で
ファッション現場のレポートをやっていて、
企画の人が
「今の時代は、この道何年とか何々を手がけていたとか、
そういう過去の実績がむしろ足かせになる」
みたいなことを言っていた。
よく言われる言葉だけど、
「過去の成功例が殺す」っていうヤツだ。

流れが急カーブを描いているときっていうのは、
従来通りの方法論が通用しない。
そういうとき、ちょっと弱気になると
良かった頃のことを思い出し、
ついその方法にすがろうとする。
が、すでに時代は変わっているので、
過去の成功例が通用することはまずない。
というわけだ。

DSで売れているソフト群を見ていると、
昔からのがっつりした
ゲームらしいゲームを作っている人たちは、
きっと悩ましいことだろう。
大げさに言えば、
自分の価値観や人生を
否定されているかのように思っているかもしれない。
プロ受難の時代だ。

ま、そもそもエンターテインメントのプロっていのは、
工芸職人のように
「伝統を守り高い品質さえ保てばよい」
というのとはちと違う気がするので、
「プロ」とはどういうことなのか、
そのあたりをちゃんと考えないといけないんだろう。

とまるで他人事のように語るわけだけど、
10年もゲームを作っていると知らず知らずのうちに
自分の中に「ゲーム作りの常識」みたいなものが
ついてしまっているのに気がついてぞっとすることがある。
っていうわけで、
そろそろ今仕掛かっているプロジェクトも
まとめるフェーズに入っているのだけど、
まとめるということを
「既成の器に納めること」と
勘違いしないようにしないといけない。

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