人間風車

2007/07/27(金)
【アナログとデジタル】

こと絵を描くことに関して言うと、
アナログ時代に比べて、
デジタルの絵を描くほうが、
総合的に見ると作業量が増えた。
たとえば、
アナログ時代だと自分で色をつけたりすることすら、
そうは自由ではなかった。
カラーで絵を描いてスキャニングしてでは、
作業時間もコストも質も落ちるからだ。
だから「色指定」という形で、
製版の段階で「網」を貼ってもらうことが多かった。
そうした作業が印刷所から、
イラストレーターの手に戻ってきたことが一因だ。
印刷解像度(1インチに350本の線を書く細かさ)
なんてのも気にすることがなかった。
っていうか、気にしようがなかった。
小さな絵だったとしても問題なかった。
それらは製版段階で、
スキャニングする際の調整する問題だった。
それ以外にも、
注文が多くなったこともある。
デジタルの絵は総じて言えば、
アナログの絵に比べて修正が簡単だ。
色調の調整、拡大縮小、回転、
それに複製や削除、
アナログ時代ならとんでもなく大変な、
というか不可能だった修正作業でも可能になった。
あるいは、可能としても、
これまた印刷所の仕事であった。
そうした作業の可能性と軽さが、
注文の軽さに直結しているのが、もう1つの要因だ(笑)

というようなことが、
デザイナーにも編集者にもあるようだ。
多くの人が、
アナログ時代より作業が増えたと実感している。
コンピュータの助けを借りられるようになったおかげで、
あるいはインターネットが普及したおかげで、
作業が増えたってのは、
なんとも奇妙なというか皮肉な話だ。

そうそう、じゃー、
エネルギー保存の法則ならぬ、
作業量保存の法則から言って、
イラストレーター、デザイナー、編集者の
作業が増えた分、いったい誰の作業が減ったんだろう。
営業の人?印刷所?
(たぶん、どちらも
「増えた」と感じてるんだろうなー(笑))

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