人間風車

2010/03/11(木)
【中抜き】

「中抜き」とは中間業者をパスして、
生産者が直接消費者にモノなり情報なりを
売ることを言うらしい。
物流の世界では
もうすでに当たり前のシステムだけど、
そういうシステムが、
ようやく、
書籍や映像、音楽、その他
各種イベントなんかでも使えるようになってきた。

今では、どの分野も
作るまでは簡単だ。
音楽にしても映像にしても、
ツールが発達しているので、
昔ほど技術を必要としない。
しかし、
作ったことを告知する、
作ったモノを売る、
ってあたりのシステムは
素人が手を出すには難しかった。
それが、
ここんところの
ネット系コンテンツ(twitterやUstとかね)の
発達や普及で、
かなり容易になってきた。
素人が手を出しにくいという特権だけを
自分たちのアドバンテージとしてきた人たち
(流通や販売などの人たち)は、
これからは大変そうだ。

もっともネット上で
お金をいただくことのむつかしさは変わりがない。
もともとタダで始まった世界なので、
この世界でお金をいただくというのは、
モノや情報の質とは関係なく、
「習慣」としてむつかしい。
同じくタダから始まったテレビの世界で、
WowWow、スカパーなど有料チャンネルが
苦戦しているのと同じだ。

しかしまー、
それは買う人の判断なので、
まだ納得がいく、というかあきらめがつく。
流通や小売りの判断で、
買う、買わないが判断され、
買う人の判断までたどり着けない
無念さ(あえて、不健全さと言おう)に比べれば、
はるかにマシだ。

iPhoneやiPadは
ゲーム業界の黒船であると思うんだけど、
個々のゲームの値段や質からして、
あれでは商売(ライバル)にならないとする
ゲーム業界の人の意見もよく聞く。
ただ、それは「現状」の話に過ぎない。
問題は、
個々のゲームの問題(値段や質など)というより、
ゲームの作り手が「中抜き」できる仕組みが
できあがりつつあることだ。
まずは、ゲームより先に
書籍の世界が厳しい風を受けるはずなので、
それを見て
「中抜き」の危機感、
つまり自分たちが「抜かれてしまう」
危機感を感じる必要があるんじゃないかな。

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