人間風車

2010/04/30(金)
ゲーム製作って意外とブラックボックス

この間、滋賀の成安大学で講義をしてきた。
ゲームを作るのには、
実際どういう仕事があるのか
などについて説明してほしい
という要請にしたがって
知ってることを話してきた。

そーいえば、自分もそうだったけど、
ゲームを作るのに、
具体的にどんな仕事があるのかって、
一般の人にはわからないよなーと思った。
プランナー、プログラマーくらいは
なんとなくわかるけど、
それ以外のいっぱいの仕事
たとえば、
仕様を作ったりデータを調整したり、
デバッグしたりなどの仕事
(むしろプラン以上に大切な仕事)
については、全然知られていない。
意外とブラックボックス。

ゲーム毎、ゲーム会社毎に
違いはあるだろうけど。
ゲームができるまでって、
どっかで誰かがちゃんと説明した方が
いいんじゃないかな。
どんな行程があるのか、
どんな仕事や役割があるのか、
どんなトラブルが発生しやすいのか、
どこにやりがいがあるのか、などなど。

少子化や不況で、
ゲームを買う人が減ることよりも、
ゲームの作り手が減ることのほうが深刻な問題だ。
死屍累々たる企画の山の中からしか
よい作品は生まれない。
たくさんの人、たくさんの才能が集まってでしか、
よい作品に育たない。
なんとなく、
ゲームを遊ぶのが好きだからゲームの仕事がしたい、
なんとなく、
絵が描きたいのでゲームの仕事がしたい、
じゃなくって、
具体的にその仕事がしたい
と明確なビジョンがもてる方が
応募する方もやりやすいんじゃないかな。
(その方が入ってからも幸せだと思うし)

講義の質疑応答なんかを聞いてて
そう思ったりした。

2010/04/28(水)
本日発売

弊社が企画・開発にかかわった任天堂ソフト、
DSiウェア「つくってうたう さるバンド」が
本日4/28発売となりました。

以上です。
http://www.nintendo.co.jp/ds/dsiware/k3lj/index.html

2010/04/26(月)
売れることでしか売れない

今日はもー、
「カイジ」の新刊に押されちゃってるけど、
弊社電子書籍「ヌカカの結婚」は、
いっとき有料電子書籍部門トップ、
総合でも33位まで行くことができました。
よかったよかった。
アンド、ありがとうございました。
18万コンテンツ中33位はかなりうれしいです。

それにしても、
18万も商品がある「店」では
売れることでしか売れないのだなー
という現実を再確認。
売れることでランキングに載る、
トップページで紹介される、
そこで知ってもらって、買ってもらえる。
逆に、スタートダッシュに失敗すると、
売ってることが知ってもらえないので
売れない。
売れないので、ランキングに載らないので
売ってることを知ってもらえない。
の悪循環になる。
1万人に知ってもらって、
ようやく1000人が手にしてくれる。
そのうち100人が買ってくれる。
そんなイメージか。

「売れることでしか売れない」
これは一番の問題だ。
さらに電子販売の残された最後の問題でもある。
(と思う)
「ヌカカ...」の場合、
糸井さんが「ほぼ日」でほめてくださったり、
iTunesStoreで
「注目作品」として紹介もらえたりと
偶然のラッキーが重なって、
こういう結果になれたと思っている。
自分たちの地味な宣伝だけだったら、
こういう結果にはならなかったに違いない。
このとき、コンテンツの質ってのは
まったく関係していない。

どうやって知ってもらうか。
力勝負(大量の広告)をしないで、
いかに知ってもらうか。
誰もが願って、誰もが狙って
誰も成功してない(と思う)案件。
答えを見つけられなくても
少なくとも、
いろいろ試してみて、
答えを探すくらいはしないとな。

20100426.jpg


2010/04/21(水)
質の問題

姪っ子がipod miniで
東方神起のミュージッククリップを見ていた。
you tubeから落とした映像なんだそうだ。
イヤホーンがついているが、
耳にはつけずテーブルの上に置いてある。
スピーカー代わりなのだそうだ。

ipod miniの小さな画面。
you tubeの荒い画像。
イヤホーンから聞こえる劣化した音。
いわゆる「質」の面からいえば、
最悪のコンテンツである。
タダであることを差し引いても、
おじさんにはちょっと厳しい「質」である。
しかし、
姪っ子は少しもそんなことを気にしていない様子だ。
父親に聞いてみたら、
とくに高品質のスピーカーをほしがっているとか
PCをほしがっているとかでもないようなので、
ガマンしているということでもないらしい。

質=情報量だとすると、
低い質×たくさんのコンテンツと
高い質×すこしのコンテンツでは、
情報量保存の法則が成り立つのかもしれない。
あのサイズの画像、画質、音質なら、
ipodに、
とんでもなくたくさん入れておけるだろう。
そして、
保存したくなるような質でもないから、
見たところから消去できるだろう。
つまり、
低い質×たくさんの消費と
高い質×すこしの消費
という点でも
情報量保存則が成り立っていることになる。

つい、質にこだわってしまう。
それはクリエイターとして当然のこと。
そう思って生きてきたこの数十年(笑)。
その姿勢自体は間違っていないと思うけど、
こだわるべき「質」は
画質、音質などの物理性だけなのか?
いかに簡単に手に入るか、
いかに簡単に見られるか、
価格や置き場所、再生環境の質、
そういう場の質ってのも
こだわるべき大切な
「質」の1つなのだなーと
携帯メールを打ちつつ、テレビを見ながら
返事が来るまでipod miniを見ている、
つまり大量に情報を消費し続ける
姪っ子を見てそう思ったのでした。

2010/04/15(木)
最初のブレイクはマンガから

おかげさまで『ヌカカの結婚』は
電子書籍部門で10位あたり、
全体ランキングでも100位内に入ったり出たりで、
そこそこの結果でありがたいです。
電子書籍上位10位のうち『カイジ』が5本!(笑)
マンガは強いですな。
漫画雑誌で売れて、
しかもマーケッティングできて、
まとめたら単行本として売れて、
電子書籍でさらに売れる!(笑)
二番煎じどころか三番煎じ。
端から見てるとマンガ業界はおいしい!
と見えちゃう。
(現実はきっと厳しいんだろうけど)

iPadの電子書籍は
最初、マンガがブレイクするんじゃないかな。
(そうそう、昨日、うちにもiPadが来たんですよ)
文字の本より、
絵本やマンガ、写真がメインの雑誌なんかが
電子書籍と相性が良さそうだ。
(必然性が大きい)
iPhoneや携帯ゲーム機の画面じゃ
ちょっと小さすぎる。

もう、週刊マンガ誌は、
プッシュ式でiPadにマンガをおくってほしい。
しかも、読みたい作家のものだけ。
1マンガいくらで値段をつけてほしい。
読んだ回だけ払えたらなおいい。
(iTunesStoreで1曲単位で曲が買えるように)
雑誌なんかでも、
呼んだら読んだ分だけ課金される、
富山の薬売り」方式で
課金してくれるとうれしいんだけど。

同人誌でマンガを描いている人なんかは、
発表の機会がうんと増えるんじゃないかな。
昔、ちょっとマンガを描いてたので、
同人誌マンガには、
今でも興味があるんだけど、
コミケにはちょっと行く気にならないし、、、
という自分のような人間には、
iPadで配信してくれたらありがたい。

2010/04/08(木)
iPadの正しい大きさ

昨日、私設iPad伝道師のTさん
(「ヌカカの結婚」の音楽プロデューサー)
に、iPadを見せてもらった。
スペックについてはすでに知っていたけど、
やはり、実物を触ると違う。
スペック以上の感動がある。
iPadの最大の武器はこの「大きさ」だ。
iPadの大きさの「正しさ」は
紙面上の情報からでは伝わってこない。

ハードの特徴は機能とらえがちだけど、
大きさとか手触りとか見た目とか
そういう付加的要素と思われがちな要素が
実は、
一番重要だったりするのだなー。
同様に、
アプリをいじったとき、
おもしろいとか気持ちよいという感覚は、
アプリのできやハードの能力だけではなく、
画面をタッチしたときの感触、
抱えたときの重さ、
さわり心地、抱き心地、
それが部屋に置かれた風景、
そういったもの全てが影響しているのだなー。
(ソフトメーカーの言い訳っぽいけど)
などなど、
あらためて確認した次第だ。

も一つ。
iPadのアプリの値段が一律あがっているらしい。
これはapple社が
そうコントロールしているわけでなく、
アプリ提供者が協調して決めたわけでもなく、
自然にそう調整されてったらしい。
おそらく各アプリ提供者は
・同じようなアプリの値段
・iPhoneアプリの平均的値段
・昨今の値段と売り上げの動向
などから
各提供者が独自の判断で値段を決めてる(だけ)。
それがショップ全体として、
1つの方針、販売戦略のように振る舞っている。
これは、群知能の世界で有名な
boidsと同じような振る舞いであり、仕組みだ。
これはおもしろいと思った。
群知能は、各々の個体は単純な戦略でも
全体としての行動は高度な戦略になる、
不思議な現象だ。

さらに不思議なのは、
こうした現象(高度な戦略の創発)は、
ある程度の個体数が必要だということだ。
個体数が少ないと発生しない。
各々の個体自身(の戦略)は全く同じなのに。
ある数に達するとはじめて生まれてくる。
iPhoneショップでの
自律的な値段の調整というのは、
15万とも言われるソフト数が
生み出しているとも言えるわけだ。

2010/04/06(火)
欠点の反転

与謝野馨さんや平沼赳夫が
中心となって新党を作るらしい。
平均年齢69才。
「新」という文字とのイメージのギャップが大きい。
マスコミでは「老人党」とまでからかわれてて、
はっきりした政策を提示してないこととともに
大きなマイナス要因と指摘されている。

ここはもー、
これからの少子高齢化社会を見据えた
老人重視型政策、
老人の老人による老人のための政策、
とかひらきなおっちゃえば、
2つのマイナス要因とも
プラス要因に転じるんじゃないかなー。

ある学校で講評会に参加したとき、
「もっと厳しく欠点を指摘して欲しい」
と言われたことがある。
それはそれでとても感心したんだけど、
欠点を直すより、
長所を見つけて伸ばす、
欠点を長所にひっくり返す、
ほうが近道というか、
大学生という(高)年齢を考えると
もー、そういう道しかない
とすら言えると思ったのを思い出した。

災い転じて福となすというように
意外と物事表裏一体。
リバースするだけで、事態が反転する。
そういうことは多いような気がする。
視点の反転、
意味の反転、
立場の反転、
そのものを反転させるんじゃなくて、
そのものについているタグ(の意味、意義)
を反転させる。


iPhoneアプリ「ヌカカの結婚」発売中
日本語無料版 
日本語有料版

2010/04/05(月)
「ヌカカの結婚」日本語版リリース

連日の宣伝で恐縮です。
本日、
「ヌカカの結婚」日本語版もリリースされました。
日本語無料版
日本語有料版

無料版もあるので、
そちらをまず見ていただけたら幸いです。
気に入ったら有料版を買ってください。

今回は絵本ってことで
バグが少ないアプリだったこともあって、
審査期間は1週間強、
しかもとうとう担当社とのコンタクトなしw
ライセンスの申請から販売まで
すべてオンライン上で決済されて
完全にペーパーレス。
というのは、
コンシューマゲーム業界とは
ずいぶんと違うもんだなーと驚いている。
(イイ悪いじゃなく、違う)

紙は紙のよさがあるので、
紙の本
(今ではまだ違和感のあるこの言い方も
近いうちに、こう断らないと行いけなくなると思う)
も作れるとうれしいんだけど、
きっと、これからは、
電子書籍で初出。
そこで売れ行きがいいものが紙の本になる。
そういう流れになるんじゃないでしょうかね。

ともかく、うちとしては
企画から販売まではじめて自分たちでやった。
自分たちが欲しいモノ、
自分たちが見て欲しいモノ、
それをダイレクトに皆さんに見てもらえる、
買ってもらえる(ここ、大事)
この仕組みができたのは、
大変大きいです。

ってことで、
弊社としては、独り立ち元年、
今すでに次の絵本を作っているところで、
コンスタントに年2.3本ずつ出して行けたらなー
と思ってる次第です。

2010/04/02(金)
「ヌカカの結婚」iphone用アプリ発売!

以前出した絵本「ヌカカの結婚」を
iphone用アプリにしてみた。
今日まず、英語版がリリース。
英語無料版
英語有料版

すでに日本語版も審査過程に入っているので、
カミングスーんの予定です。
面白いですよ。
絵本がっていう以上に、昆虫の生態が。
音楽は戸田誠司さんプロデュース。
これがまたいいんです。
無料版も出すので、日本語版がでたらお試し下さい。
今回は、企画から制作、販売まで全て弊社。
世間にしてみれば、ちっぽけな話ですが、
弊社としては大きな一歩。
世間がどう思おうと、自分が良いと思うので出す。
皆に見てもらう。
クリエイターとして最もピュアなスタイルが実現できたのが、
ともかくデカい(当社比)。
商売としての規模は、
同人誌即売会と変わらんじゃないといわれれば、
その通りなんだけど、
そこらあたりの視線は「あした」に合わることにした。

ということで、
今後、まずはこのスタイルで何本か出す予定。
売り手、作り手の体質、性格、
それによってどちらが合うか
って話なんだろうな、きっと。



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