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Dr.森川の人間風車



#1339 肉体の暴力と言葉の暴力



2008.06.05updated


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暴力というのは
手や足でなぐる、蹴るだけじゃなく、
言葉による叩くもまた暴力だ。
同じくらい、相手にダメージをあたえる。

前者は直接向き合ってでしかできない暴力なので、
ある意味、
する側、される側の間に、
少しだけコミュニケーションがある。
後者は、例えば、
ブログに対する匿名のコメントなど、
まったく両者にコミュニケーションがない。

だれでも相手の言動にカチンとくることはあるだろう。
しかし、そうは手を出さない。
抑止力が働く。
ケンカになりそうとか、
今後のつきあいに響きそうとか、
警察沙汰になりそうとか、
なにかしら相手からの反応があるので、
そうは簡単にふるえないところに、
まだ救いがある。
一方、言葉の暴力、とくに
ネットへの書き込みという暴力は、
肉体的暴力より、とても簡単であり、
匿名にすれば、身元がばれることもない。
相手からの反撃を受けることがない。
その分、言葉の暴力を抑止することが難しい。
システムとして難しいだけでなく、
自分の心を抑えることも難しい。
自分の中の負の気持ちを抑えられないことと
そのことで社会的ペナルティーを受けないことが
合体しているところが危なっかしい。

言葉、とくにインターネット上での暴力なんて
スルーしてしまえばいい。
というのは簡単だ。
しかし、まだそこまで冷静な対応が出来るには、
経験値が低すぎる。
後者の暴力は、インターネットの発達、浸透とともに
加速している感があり、
それをどう考えたらいいのか、
どう受け止めたらいいのか、
どう防いだらいいのか、抑止したらいいのか、
我々は、
そのあたりの対処法をまだ身につけていない。
こういう対処法は経験に基づいて
獲得されていくものだろうから。

ブログの中傷による自殺事件
などをみているとそんなことを感じる。